大学を卒業し初めて就職した会社は、主にラーメン店を全国展開する飲食チェーンの企業だった。
言葉が正しいか分からないが、印象としては【体育会系】だった。
そんな職場の環境に揉みに揉まれ、それなりの自分の居所を作ってはいたのだが、周りのピリピリムードに飲み込まれ、入社当初から約3年で体重は10㎏増となっていた。
そんな自称ちょっとぽっちゃりさんは、
「後で見返してやる。最後に勝つのは俺だ」
などと、ひっきりになしに思っていた。
怒鳴られても馬鹿にされても。
そう強く思うことで自我を保っていたのかもしれない。
そんな精神状態の中、望む結果を手に入れられたかどうかは実際よく分からない。
ただ、見返してやると思ったのは本当のことで、本物の感情だ。
しかもかなり強力なまでの。
この感情から顔を背けて
心の声「人を憎んだらダメだよ。怒ったりすると自分の為にならないんだよ。スルーしとけばいいんだよ」
という風に、自分の気持ちに蓋をすることはあまりしなかったし、出来なかった。
心の奥底の声「関係あるかよ、嫌なものは嫌なんだよ」
という、自分の【感情】を無視することになってしまうからだ。
他の誰かとは違う方法にはなるが、自分なりの方法でコツコツ実績を積み上げていけば、必ず結果はついてくる。今に見ていろよという気持ちで深夜まで仕事に打ち込んだ。
たしかに継続は力なり。コツコツと続けていればそれなりの結果は出るのだろう。
しかし、そもそも間違った方向に努力を続ければ、間違った結果が出てしまう。努力を継続すること以上に、どの方向に向かって自分が進もうとしているのか。自分の目指すところが何なのかを明確にしておかないと、いつまでたっても求める結果を得ることが出来ない。理想にたどり着かない。
ドラゴンボールを7個集めるのに夢中になってしまい、肝心の神龍が出てきたときに、叶えてほしい願い事が分からないようなものなのだ。いったい何のために摩訶不思議なアドベンチャーを繰り広げてきたのか分かったものではない。
自分が何がしたいのか、どんな人間になりたいのか。
本当の目的を見失わないように、少しずつ方向を微調整しながら進んでいけばいいと思う。
この世はでっかい宝島なのだ。
読んでいただいてありがとうございます。