会社を辞める意思があることを周りに話すことにした。
とても清々しい気分だ。
今までは、その意思があることをひた隠しにしていた。
怖かった。
自分がやりたい事、やろうとしている事を否定されるのが怖かった。
責任を放棄するのかと責められるのが怖かった。
あれだけしてやったのにと突き放されるのが怖かった。
俺たちを裏切るのかと脅されるのが怖かった。
今の環境にいてはダメなのだ、今の環境から脱出する方法をいつも考えながら、懸命に働いているふりをしていた。
自分に嘘をつくのをやめるために環境を変えることを求めていながら、今この瞬間に自分にも周りにも嘘をついていた。今、自分に嘘をつくのをやめられない、自分の心の声に従うことが出来ないのに、この先いったい何があればそれができるというのか。
そんな生半可な志だったのか。
今まで僕は散々、誰かに嫌われたくないという想いから、誰からも嫌われるという経験を繰り返してきた。そしてそのたびに周りの人を呪い、そこから逃げ出してきた。
逃げていたのは誰かからではなく自分からだった。自分に向き合うことが出来ない結果として自分を傷つけ続けていた。
だがもう、自分を傷つける必要はないのだ。自分に嘘をつく必要はないのだ。
なぜならばそれが本来生きるべき道なのだと知ったから。
自分自身を生きることが自分の進むべき道なのだと分かったから。
自分らしく生きていいのだと自分を許すことが出来たから。
ここまでたどり着くまでに、かなりの時間がかかってしまった。かなり遠回りをしたようにも思う。
しかし大切なのは今この瞬間なのだ。今この瞬間だけなのだ。
遠回りをしたことが果たして今の結果に結びついているかどうかはわからない。
そういう風に思うこともできるし、もっと早くに気づいていればとも思うが、まあそんなことはどうでもいい。
自分は所詮こんなものだ。せっかく就職できて給料をもらえているのだから、ここで我慢して頑張るしかない。やりたくない仕事だけど、この会社の中で自分なりの居場所や楽しみを見つけるしかない。そうやって自分を縛り続けていた。
そんな想いは宇宙の彼方に捨て去った。
とにかく今は、またひとつ自分の殻を破り捨てることが出来た自分を、またひとつ足枷を外すことが出来た自分自身を思い切り褒めてやりたいと思う。
今までひた隠しにしていた会社を辞める意図があることを周りに表示することで、自分を取り巻く環境がどのように変化するのか。また、自分自身の意識がどのように変化するのか、また結果と考察を報告したい思う。
読んでいただいてありがとうございます。